時間は遡り、「メイプルタウン物語」の第1話に。
第1話に限り、東映公式で配信されている。
サブタイトルでどういう世界観か誰でもわかるように、続編のパームタウン編も含め、擬人化された動物の話で、人間は登場しない。
その擬人化も、哺乳類に限られる(ただし例外で、亀とワニがいる)。
さて、この後、数話は主要な登場人物の紹介編となるわけだが、主人公のウサギのパティが、ことごとくかわいい😍
パティが森を探索する場面があるが、ツタで驚くさまとか、
悪人のグレテルが気絶して、自分を脅した相手にもかかわらず、彼を気遣うところとか
とにかくこの第1話にパティの魅力が詰まっているのだ。
実は続編のパームタウン編では、こういうところが影を潜めてしまうところが惜しまれる。
さて、悪人は先ほどにも書いた通り、グレテル。狼だ。
狼は群れを成して生活するが、彼の場合は単独での行動がほとんど。
一匹狼と言えばかっこいいのかもしれないが、狼の世界では落ちこぼれなのである。
彼は推定30〜40歳ぐらいにもかかわらず、子供の飴を欲しがるなど、精神年齢が子供のままで止まってしまっている。
これは、1986年の放映時から少し前に話題となった「ピーターパン症候群」と似ているところがあるが、いやそれ以上に、知的水準に問題がある。
これは、大人でありながら、子供目線で物語に絡むという上で必要な設定なのかもしれない。
(余談だが、パームタウン編のヨータとグータが、パティ達と同年代だったら、良かったように思う)
また、狼を悪役にした事から、メルヘンの世界の再構築の話といえよう。
この第1話でも、御誂え向きに、深い森が登場する。
もう一人の主役クマのボビーは、なぜ一人で森で樽の中に入っていたのか、ちょっと不可解な点があるが、これは初期設定であるボビーは野生児という設定の名残だろう。
かくしてホープラビット家の引越しもなんとか終わり、メイプルタウンでの新しい生活が始まるのだ。